抱いていたイメージや見聞きしていた感じとは、ずいぶん違うもんだと思う。
ニコと出逢って以来、猫についての新発見に事欠かない日々を過ごしている。猫から学ぶことはとても多いし、とても大きい。
まず、良く寝る。猫＝寝子とはよく言ったもんだ。ほとんどの時間を寝て過ごすので、保護したばかりの頃は「息してるよね？」と心配ばかりしていた。だからか、たまに起きてきてペチャペチャ水を飲んだりしているだけでも、お、起きてるな、可愛いな、なんて思う。
勝手気儘っていうか気取った感じっていうか。猫ってそんなイメージだったけど、ニコはかなり懐っこい。膝の上や腹の上で寝たい時、ニコは私の足元をウロウロする。ここがいいのかな、なんて思ってお望みの場所にいざなうと、「ミャ」かなんか言って体勢を整えて満足げに眠ったりする。帰宅した際には玄関まで迎えに来てくれる。帰りを待ってくれているのが嬉しい。
オシッコやウンチをしたそうな雰囲気だったら、トイレに連れていってあげて下さい。二度三度すれば我が家のトイレはここなんだと理解して、そこで用を足すようになります。とGoogleに書いてあった。んな訳あるかいと思ったけど、その通りにしてみると、生後数ヶ月のニコは一発でトイレの場所を覚えたし、排泄物に砂をかけて環境美化にも努めている。神武以来の天才かと思った。
なかなかお利口なニコだけど、ときどきミスって布団にオシッコをしたりウンチをしたりした。相方は「布団にウンチ！最悪！」とワァワァ騒いで、けど少し嬉しげにシーツを洗濯してくれた。そういう時ニコは申し訳無さそうな顔をしている。
その他にも。食べるのが大好きなこと。不安定な場所で寝ちゃうこと。サビ柄の猫ってけっこう珍しいこと。狭いところに入りたがること。四六時中毛繕いしたりして、かなり綺麗好きなこと。案外鈍臭いこと。などなど。お伝えしたい猫新発見はまだまだある。
新発見とは違うんだけど、ニコの右目はちょっと個性的で、瞬膜っていう組織が少しうまくいっていないみたい。その影響からか、いつも目に涙を浮かべているし目ヤニも多い。特にご飯を食べた後は涙がたくさんで、鼻のあたりまでグズグズに濡れてしまう。
ご飯を食べ終えてリラックスしているニコに「ちょっとゴメンね。涙をね。」と了解を得て、ティッシュを一枚取ってから抱っこして、涙を拭かせてもらう。ニコは一生懸命に目を閉じる。拭き終わると安心するのか、そのまま腕の中で寝たりする。
ニコと暮らせて私達は幸せだけど、ニコはどうなんだろう。外にいた時よりはマシだよ。まぁそんなに悪くはないよ。せめてそんな風に思ってくれていればいいんだけど、どうなんだろうか。
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