「猫と話せたらイイなあと思いますよね?」と聞かれる事がある。「思いますよね?」と問われているんだから「そうですね〜!」と応じれば良さそうなところを、「あんまり思いませんね。まあTPOによりますが。」なんてバカ真面目に答えてしまうもんだから、“糸デンワの男性スタッフは偏屈”という烙印を、年がら年中押されてしまう。

2016年6月7日。避妊手術から一年が経過したところで、健康診断的な意味を兼ねて、ニコと共に動物病院へ。身体測定や触診、採血を済ませると、担当の山内先生から「血液検査の結果なんですが、肝臓の状態がちょっとだけ気になるので、念のため一ヶ月後に再度血液検査をさせてください。」と言われた。

7月15日。再び動物病院へ。山内先生から「血液検査の結果、肝臓の状態が極度に悪いことがわかりました。ケロッとしてるのが不思議なくらい、黄疸が出ていてもおかしくないくらい、かなり悪い。放っておくとマズい事になるので、治療が急務です。」と言われた。先生は険しい表情で、焦っている様子だった。
そうだったのかニコ。気が付いてあげられなくて、ごめんよ。

ニコに必要な治療は三つ。
・薬を飲む事
・食事療法:食事内容と量の管理
・週イチの通院:血液検査と経過観察
山内先生が「この薬、苦くてまずくてイヤがると思うけど、頑張って飲んでもらいましょう。」と、苦い顔をしながら処方箋を書いてくれた。この日からの数日で、猫に薬を飲んでもらうのはメッチャ大変という事を知った。
暴飲暴食は肝臓の敵。ご飯は山内先生お薦めの、体に優しいものに変更。量は1グラム単位で管理。楽しみのオヤツも禁止。食べる事が大好きなニコは不満そうだった。少しの辛抱だぞとニコを説き伏せて、協力してもらうことにする。
週イチの通院。ニコは病院が好きじゃないから嫌がるし、それを見ている私達も気分が滅入る。週イチという頻度が、確実にボディーに効いてくるだろうことは、想像に難くなかった。

“食事プランAとお薬”で一週間過ごし、7月22日に血液検査。結果は芳しくない。食事プランの変更を言い渡される。診察料、血液検査、お薬で、お会計3,450円。

“食事プランBとお薬”で一週間過ごし、7月30日に血液検査。結果は芳しくない。食事内容の変更を言い渡される。診察料、血液検査、お薬、療法食代で、お会計7,490円。

“食事プランCとお薬”で一週間過ごし、8月6日に血液検査。結果は良好。次も同じ結果だったらお薬を止めてみましょうと山内先生に言われる。同日ワクチン接種。診察料、血液検査、お薬、療法食代、ワクチンで、お会計10,300円。

“食事プランCとお薬”で一週間過ごし、8月12日に血液検査。結果は良好。お薬は止めることにする。診察料、血液検査、療法食代で、お会計4,140円。

“食事プランC”で二週間過ごし、8月25日に血液検査。結果は良好。三回連続で検査結果◎のため、食事療法のみに切り替え、肝臓治療のための通院は一旦終わりになった。診察料、血液検査、療法食代、点眼薬で、お会計9,110円。

良かった良かった、ひと安心ひと安心。ホッと胸を撫で下ろし、帰宅した。ニコを見てみると、数週間前より痩せていて、週イチの病院通いで疲れ切った様子。大変だったよね、ごめんね、ありがとね、と伝えた。

私は猫語が、ニコは日本語が不得手なので、言葉を介する意思の疎通は図れない。だから私は、ニコの気持ちを真摯に考えながら、ご飯をあげ、トイレを掃除し、撫で、遊び、共に寝る。会話不可だからこそ、じっくりとニコを思いやることができる。そんな気がする。
周りの人に優しくできないのは、会話ができてしまうからなのかもしれない。なんてことは無くて、それはただただ私が未熟だからに他ならない。

ダルいとか痛いとか吐きそうとか熱っぽいとか、具合が悪い時は、ニコが日本語で話してくれたらいいのになあと思う。その時だけは、猫語が理解できたらいいのになあと思う。







ニコの通院生活中、サンは何事もなく元気に暮らして、私をたくさん癒してくれていた。
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