<ASEEDONCLOUD>は毎シーズン物語を作り、その主人公や登場人物が着る服をデザインしています。このページの一番下に今回の物語を載せております。どうぞご覧くださいませ。
このシャツは、主人公が船旅をしたり、島々を巡る際に着る事をイメージして作られました。生地は、コットンの柔らかさがダイレクトに感じられ、少しだけリネンのハリがプラスされたような、そんな触り心地です。また、透け感があり、風通しも良いです。かしこまったシーンでは着ない為、襟や台襟はなく胸元にタックを入れ、腕を動かしやすくしています。また袖の切り替え部分に、腕まくりのフラップを付け、気候に合わせて袖の長さを調節できるようにしています。
何と言っても目を引くのはこの柄。この物語では、樹木崇拝の対象の木を、りんごの木とブドウの木としています。森の木に這っているツタをたどると、崇拝対象のりんごの木に辿り着ける、地図のような意味を持つ柄です。薄ピンクの花がリンゴの木の花で、木のある位置をしめしています。その他の植物は、朝顔、トケイソウなど、葉の形がハートのような形をしているものです。所々に刻みの入った葉は巡礼のシンボルでもあるホタテ貝をまねていて、道に迷わないための目印となっています。
植物が地図になって、巡礼の手助けをしてくれている。物語が凝縮されたような、そんな柄です。緑の葉っぱの隙間から覗く、淡い色合いの花たちがとても可憐です。素敵な絵葉書を見ているような、うっとり気分になりました。
素材:cotton 90% , linen 10%
お手入れ:ご自宅でお洗濯可能です
モデル:女性 160cm 着用サイズ:S
SIZE | 肩幅 | 身幅 | 着丈 | 袖丈 |
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S | 44cm | 60cm | 71cm | 53.5cm |
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SIZE GUIDEはコチラ
コーディネイトに使用したその他のアイテム
evam eva . Linen Wide Pants
Pois E . BAGATELLE
【 巡礼歌(じゅんれいか) 】
ある島は木々が生い茂り、その木々を求めいろいろな渡り鳥が集まり、“旅鳥の町”と呼ばれていた。
その島の修道士のもとで育った女の子は、色鮮やかな鳥の歌声が大好きだったので、木々や鳥達に日々祈りを捧げていた。しかしある日、神のお告げから、修道士達は島の木々を切り倒し、そこに大きな祈りの場を作った。島からは渡り鳥が少しずついなくなり、その代わりに外の世界から祈りの場を求め、たくさんの人々がその島に住み始める。
女の子が成人を迎える頃には、島から木々はなくなり鳥達もいなくなった。彼女は小さい頃から、慣れ親しんだ鳥の歌声を探しに島を出て海に出る。今まで外の世界を知らなかった彼女だが、海にはたくさんの小さな自然が残っている島々があり、鳥達にも再会することができた。
彼女は木々の精霊の鳥たちからたくさんの事を学び、歌を習った。自分の島に戻ると祈りの場でその歌声を披露した。歌を聴いた島の人々は、自分たちの島から木々や鳥を失ったことを嘆き、自分たちの過ちを悔いると木々が島に戻る努力をするようになった。しかし元の美しい島に戻すのは大変で、鳥たちも中々戻ってはこなかった。島の人々は再び鳥たちが戻ってくるよう、自然溢れる島々に巡礼に訪れた。
彼女の歌は道となり島々の木々に繋がる。今では島は巡礼地の諸点となり彼女の歌が聖地への道になっている。
今回はそんな詩歌いの物語。